じゅうじつ九州の旅2009/03/23 14:43

 九州へ行って来ました。フリー切符を持っていたので、朝から晩までずっと移動し続けていました。振り返って2日間の歩いた道を書き出してみたのですが、あまりに乗ったり降りたり買ったり食べたり細かくなってしまい、面倒くさがって誰も読んでくれる人はいません。
 そこでものすごく簡単に言ってしまうことにします。赤い電車、黄色い電車、青いのや、白いのや、銀のに乗りました。有明海、大村湾、松浦川、玄界灘と水辺の風景を堪能。中でも雄大だったのは玄界灘でした。おいしいかったものは、博多坦々麺と、佐賀牛肉弁当。嬉野温泉では日帰り湯に入り、佐賀と唐津ではお城見学をしました。
 往復は「オトクdeごJAL」というJALのダジャレのような名前の安いチケットを使いました。宿は博多の駅前ビジネスホテル。早朝から電車に乗るので7時からの朝食は食べられないと言うと、かわりに博多ラーメン5つセットをくれました。おまけに、初日に佐賀県でハッサク8個200円を安さにつられて買ってしまったので、二日目はラーメンセットとハッサクを持ったまま、散策や入浴や登城をすることになりました。
 でも大丈夫。この日のために、日頃ウォーキングやジョギングをして備えてあるのです。おかげで短期間にたくさんのことができました。
 今までに何回も九州に行っているのに、それでもまだまだ見所がたくさん残っています。おいしい物や、食べたい物もたくさんあります。今回は気候もよかったし、物価も安かったし、何よりヨーロッパのに負けないぐらい電車が美しくて興奮でした。九州最高。ぜひまた行きたいです。

九州へ行く2009/03/19 23:34

 明日から九州へ行きます。九州にはもう10回ぐらい行っていますが、今回は初の試み、JR西九州フリー切符を購入しました。これで福岡県、佐賀県、長崎県の鉄道に乗り放題です。
 ここ3日間、私は時刻表を持ち歩き、色ペンで印を付けたり、付箋を付けたりして、幾通りもの乗り方を考えました。
 私が時刻表と取り組んでいるのを見ると、たいていの人が「ネットで見ればいいじゃない」とか、「携帯で見られるのに」と言います。
 でもそれは違うのです。そういう人たちにどう説明したら、時刻表の面白さをわかってもらえるのかもどかしい限りですが、時刻表は読んでも読んでもあきることのない不思議な本なのです。
 PCを持って行くわけではないので、途中でのネット検索もできないし、携帯では時刻表を横に広げて見ることができません。だからやはり時刻表、そしてカメラと時計とノート。それだけで最高です。
 問題は朝の弱い私が明朝ちゃんと起きられて出発できるかです。

山形からの復路(最上川篇)2008/10/15 23:47

 翌日は、余目から新庄まで陸羽西線に乗りました。最上川に沿って走っている路線です。JRの時刻表に陸羽西線(奥の細道 最上川ライン)という豪華なタイトルがカッコ付きで書かれています。駅の表示に「ワンマン」と出ていたので、どんなものだろうかと思ったら、運転士さんだけで車掌さんのいない列車でした。2両編成でした。
 進行方向左下を走る最上川を見るために左側に座ったのですが、椅子がベンチ式の椅子なので背中側が窓。仕方がないので子供のように逆すわりになって窓の外を見ました。
 晴天だったので空も水も輝いていました。最上川は深い緑色。向こうの山が迫って来ていて、まるで中国の山奥とかアマゾンみたいな感じです。と、たとえてはみたものの、実はどちらも行ったことがないのですが。
 観光用の川下り舟が走っていました。これはまるでローレライのよう。だから「最上川ライン」と名付けたのでしょう。残念ながら紅葉はまだあと少し。山の色がうっすらと変わりかけているところでした。
 新庄駅からは山形新幹線に乗りました。新幹線が在来線と並んで普通列車のホームに止まっているのに驚きました。ということは新幹線用の改札口がないということです。駅弁で山形の牛肉弁当を食べました。想像以上においしくてぺろりと食べてしまいました。続けて3箱ぐらい食べられそうな気がしました。
 このようにして帰路は内陸から廻ったので、2日間でぐるりと一周してきたことになります。いい旅でした。

山形への往路(日本海篇)2008/10/14 13:32

 山形県に行って来ました。山形県と言っても、新幹線の通っていない鶴岡市に行ったので、往路6時間、復路7時間30分かかりました。
 往路はまず上越新幹線で新潟へ。ここで越後平野を堪能。果てしなく広がる田んぼに、いつもここのご飯を食べています、ごちそう様と挨拶。
 新潟からは羽越本線「いなほ3号」に乗りました。いい名前です。この路線は、新潟から秋田に向かう国道7号線「おけさおばこライン」という道路に沿って作られています。この国道もすごい名前です。「佐渡おけさ」と「秋田おばこ」が合体しています。
 日本海に出たら急にJRの車掌さんが海や島の説明をし始めました。ボソボソ棒読みのような感じではありますが、車掌さんがこのような案内サービスをしてくれることが新鮮に感じられました。
 日本海は私の期待を裏切りませんでした。天気が良かったこともあって真っ青な海、荒れ狂う白い波、次々に現れる奇岩。「もうこれでハワイもサイパンも行かなくていい!」と心で叫んでしまいました。
 海側の指定席を取って大正解でした。もし乗客がみんな海側の席を希望したら、海側が満員で山側が空席になって電車が傾くのではないかと心配でしたが、そこは大丈夫。混んでいたので山側も満席でした。この絶景を世界中の人に見せてあげたいと、ビジットジャパンキャンペーンが頭に浮かびましたが、それより前に日本の人たちがまずこれを見なければと思いました。

お城へ行く2008/09/16 23:29

 昨日は日帰りで福島へ行きました。私の4人いるお祖父さんお祖母さんのうちの一人が会津出身で、そのゆかりの地である鶴ヶ城に行きたいと前から思っていたのです。
 鶴ヶ城に行く前に白虎隊が自刃した飯盛山に登りました。海抜300メートルちょっとです。歩くと無料、エスカレーターに乗ると250円。もちろん私は歩いて登りましたがたいしたことはありません。あっと言うまに頂上に着きました。そこで、先祖の知り合いだったかもしれない白虎隊の人たちのお墓に手を合わせました。
 そこからお城まで歩いて行こうと思ったのですが、案内所の人から4キロあると言われて躊躇しました。歩くのは苦ではありませんが、すでに夕方だったので、4キロも歩いていたらお城が閉門になってしまうからです。
 バスはあと30分来ないし、仕方がないのでその区間だけタクシーに乗りました。タクシーの運転手が「お城は2、3年前にリニューアルしたんですよ」と自慢そうに話してくれましたが、歴史をたずねてお城見学に来たので、「リニューアル」という言葉にはちょっとひっかかりました。
 でも、いずれにしても再建なので気にしないことにして天守閣まで上りました。驚いたことに城内は観光客でいっぱい。こんなに大勢の人がウロウロするのだったら、やはり内部が近代的に「リニューアル」されていてよかったような。

名古屋から帰る2008/07/23 11:58

 帰りの新幹線の空席状況は指定席が全部×、完売でした。最初は、新幹線の中でのビールと天むすが楽しいのではないかと思ったのですが、席がないかもしれないとなったら、ビールは無理そうです。
 では乗る前に夕食にしようと、名古屋駅の周囲をうろうろしたのですが、どこの何が良いのか全然わかりません。名物のトりの手羽先や味噌カツやきしめん屋が並んでいます。結局、駅の地下でひつまぶしを食べることにしました。
 炎天下を歩き回っていたので、ビールがおいしくて大ジョッキで飲んでしまいました。さすがウナギです。ひつまぶしを食べるとエネルギーが戻ってきました。これなら新幹線で2時間立っていても平気そうです。
 と、意気込んで「ひかり号」に乗ったら、名古屋でたくさん人が下りたので自由席にすわることができました。久しぶりに乗った大好きな新幹線だというのに、ウォーキング疲れとビール酔いとでぐっすり寝てしまいました。
 そういえば名古屋で何も買いませんでした。おいしい銘菓を何か買ってくればよかった自分のためにも、周りの人にも、と思った時にはもう品川に着いていました。

名古屋の夏2008/07/22 09:34

 名古屋は暑かったです。とは言っても、昨日の名古屋は33度くらいだったので、ほとんど東京と同じでした。でも炎天下、昼間の東京をこれだけ歩き回ることはしないので、やはり非日常なことではありました。訪ねた場所は4箇所。そのうちの3箇所が大小の差はあるものの、山や坂の上でした。
 一つ目の山は愛知芸大のキャンパス。「痴漢に注意」という注意札が立っている山道を登りました。大学に行くために毎日こんな山道を登る学生も大変だし、こんなところまで来る痴漢にも感心。
 次は愛知陶磁器資料館。長久手・瀬戸地方の大平原の中の坂道を登りました。頂上に広~い庭園付きの博物館。展示室はガラガラでしたが、食堂が混んでました。何もないような野原の一軒家なので、地元ではここがレストランがわりなのかもしれません。
 三つ目は豊田市美術館。美術館の手前の坂道には、勾配「12%」という黄色い標識が立っていました。「痴漢」の立て札よりはずっといいですが、なかなか辛い坂でした。美術館はNYの近代美術館と同じ日本人建築家による作品で、なかなかのオシャレ。美術館のレストランで遅目のお昼フレンチしました。愛知県ではありますが、プロバンスの白ワインを飲んでしまいました。
 最後は名古屋市に戻って徳川美術館へ行きました。美術館までの道は坂道なしの平らの道でしたが、日陰のないコンクリート舗道はまぶしいばかり。自慢のヒモ付き日よけ帽子が役に立ちました。
 ここまでで目的の四箇所の見学は終了。これからいよいよビールと名物で夕飯です。(つづく)

地獄めぐり2008/04/01 09:52

 九州旅行最後の日は別府温泉の地獄めぐりです。硫黄の臭いたっぷりの湯煙が出ている場所に「~地獄」と名づけて観光の名所にしているのです。
 博多から久留米まで一緒だったKさんに「別府温泉で地獄めぐりする」と言った時、「どうせ本物の地獄に行くのに」と毒舌口撃されて、「違います。私は天国に行くんです」と言いかけて、この場合の反対語は天国ではないと気づき、「いや、極楽かな」と言いなおしました。
 私が持っているタクシー券には別府の名前から取った「別カムタクシー」という名称がついていて、タクシー会社に「別カムでお願いします」と電話しなければなりません。どうしても発音は「ベッカム」になってしまいちょっと恥ずかしかったです。
 別カムでまず「本坊主地獄」に行きました。昔ここの土地にお寺があって地震が起きた時にお坊さんが地中に落ちて行ったことからそう名付けられたそうです。坊主が地獄に落ちるとはどういうことでしょう。坊主頭状にフツフツ熱湯が湧いていました。
 扁桃腺がまだ痛いE子さんが張り切っていて、山の上の明礬温泉に行きたいと言うので、そこから山道を上がりました。20分登ったところで「地獄蒸しプリン」という温泉熱で蒸されたプリンを食べて休憩。
 そして保養ランドというところで入浴料1050円とタオル代150円を払ってコロイド硫黄温泉に入りました。ねっとりした粘土のような湯は気持悪くて私は長湯ができませんでした。この後、チェコに飛ばなければならないE子さんは必死で扁桃腺の治癒につとめたいのかと気の毒になりましたが、しかし効能を読んだら「お肌がツルツルになる」でした。ジャッキー・チェンやコニシキやプロレスの藤波が来た写真が貼ってあったのにはちょっと興奮。
 その後青い水の「海地獄」と間欠泉の「竜巻地獄」を見て、もう見学はやめました。まだまだ「地の池地獄」とか「白池地獄」とか「鬼山地獄」とかたくさんあります。別カムタクシーが言うにはガイドブックには「地獄組合」に入っている8種類しか載っていないが、実際には組合以外の地獄もいくつかあるとのこと。大人が真面目な顔で「地獄組合」と言っているのがおかしかったです。
 昼食は帰りに乗った別カムタクシーが連れて行ってくれた鮮魚のおいしい店でE子さんはお刺身定食を、私は天丼を食べました。その後、駅まで歩き、名物デザート「やせうま」を食べました。だんご汁に入っていたあの麺に黄な粉が掛かっているものです。
 そこまでで、もう1泊するというE子さんと別れて、私は3時50分発のバスで大分空港へ向かいました。いよいよ帰京です。全ては予定通り。計画したことを全部やり切ったので大満足でした。何度行っても毎回面白いので、また来年のコンサートの時に九州旅行をしようと心に決めました。

別府に到着2008/03/31 10:37

 「読むと疲れる旅行記」とよく言われるので話を少し急ぐことにします。
 夕方、別府に到着。別府の姉妹都市は熱海とイギリスのバースだそうです。海辺の大温泉ということで、確かに熱海とよく似ています。でもバースとは「温泉が出る」こと以外どこにも共通点がないように思えました。バースには海もないし、バースは石造りの建物がびっしり並ぶいかめしい町並みです。
 夕方明るいうちにまず、海辺のホテルの屋上露天風呂に行きました。他の宿のにも入浴できる「温泉パスポート」を旅行会社でもらっていたからです。眼下に別府湾を眺めながら熱いお風呂を満喫。でも実は外気が冷たくてちょっと辛かったです。
 夕飯は、すでに別の宿に到着していたE子さんと再会し、大分名物のだんご汁を食べに行きました。E子さんは門司を観光してきたそうです。「扁桃腺が腫れたので今夜これを首に巻いて寝る」と言って別府のスーパーで買った長ネギを1本持っていました。料理屋に長ネギを持って入る観光客も珍しいことです。
 だんご汁は、野菜とだんごのような麺が白いつゆに入っているものです。久留米で食べた水炊きも、博多ラーメンも長崎ちゃんぽんも、九州には白い汁の料理がたくさんあります。これが九州人の元気の元なのでしょうか。
 おかず数種類とご飯がついた「だんご汁」セットで850円。ここでも九州の低物価に驚かされました。
 具合が悪いので早く寝たいとE子さんが自分のホテルに帰ったので私もおとなしく部屋で「金スマ」(東京ではTBS、ここでは大分放送)を見ました。中居くんが妙に懐かしく感じられました。

別府温泉への道2008/03/30 09:50

 いよいよ別府温泉に向かう時がきました。最近、確定申告や原稿で明け方まで起きている日が続いていたので、早く温泉に入って体を休めたいと思っていました。でも、欲張りな私の予定では別府までに、途中下車を4回することになっています。
 朝9時の特急で博多から「小倉駅」へ。車両は青いソニックです。小倉での滞在時間は2時間。駅ロッカーに荷物を置いて、小倉城、リバーサイド北九州、旦過市場と市内を歩きました。思っていた以上に近代的な都会でした。
 次に小倉から特急の白いソニックに乗りました。時刻表に「この列車は白いソニックで運行」と、電車の色が記入されています。何と魅力的。
 「中津駅」で20分間の下車。駅前広場でこの町出身の福沢諭吉像を撮影。
 次の下車は「宇佐」。私の計画では、1時間で宇佐神宮を詣でなければなりません。タクシーに乗って、「宇佐神宮まで2キロぐらいですよね」とガイドブックの縮尺で確かめながら尋ねると、運転手さんは「いや、4キロはありますよ」と言うのでびっくり。でも田畑の真ん中に広がる道路はがら空きで、わずか5分で到着しました。
 鳥居の大きさと、参道の長さに、「ここはかなり大きいですね」と言うと、運転手さんが「伊勢神宮よりも大きいですよ」と言います。それは大変。ガイドブックでは簡単そうだったので、旅行の荷物は駅で預けずに全部を持って歩いていました。仕方がないので重荷をかついで小走りです。
 参道の最後にて、本殿が山の上にあることが判明。でもここまで来て「国宝」の本殿を見ないわけにはいきません。覚悟を決めて階段を駆け上がりました。甲斐あって、色鮮やかな朱塗りの神社を青空バックに撮影することができました。
 帰りに参道で1本250円の名物「とら巻き」を買いました。黄色いカステラの中に餡子が包まれているお菓子です。昼食を食べる暇がなかったのでそれを電車の中で食べてお昼がわりにしました。
 ここ迄で午後2時。あと一駅「杵築」に寄ります。温泉まではまだもう少しの我慢です。