殿中でござる! ― 2005/07/03 00:45
水曜日に「クイズ!ヘキサゴン」(フジ)を見ていた時のこと。若槻千夏が「忠臣蔵」からの出題に対して「だいたいこの『忠臣蔵』って何ですか?」と逆に尋ねるものだから、司会の松本紳介が「それを説明したら問題にならへん」と困っていました。クイズの問題は「仇討ちの中心人物は?」であり、正解は「大石内蔵助」というものでした。
さすがに若槻千夏、昨年の「めちゃイケ!」(フジ)の中間テストで最下位の点数を取って番組最高視聴率33.2%を稼ぎ出しただけのことはあります。
友人のM子さん(OL35歳)と期せずして「忠臣蔵」の話をすることになりました。ある日、我が家の電球が切れてしまったので私は買い物メモに「電球」と書きました。ふざけて「でござる!」も書き加えました。
「電球でござる!」
いいシャレができたと嬉しくなって誰かに披露したくなりました。
その晩は、M子さんとビールを飲みに行くことになっていました。早速このメモをM子さんに見せました。M子さんは私の期待以上に「電球でござる!だって」と言って大笑いをしてくれました。私も一緒にもう一度笑っていたら、M子さんがふと笑うのをやめて私に尋ねました。
M子「これ、どういう意味?」
ウメ「え、だって今笑ったじゃない」
M子「何となくゴロがおかしかったから思わず笑っちゃった」
ウメ「『忠臣蔵』の松の廊下のセリフじゃないの」
M子「『忠臣蔵』?名前は聞いたことがあるけど、どういう話だっけ?」
というわけで、私は「世界のビール」の店のカウンター席でベルギー・ビールを飲みながら、『忠臣蔵』の話を始めました。店は静かだったので私の話が響き渡っていて、まるで私の講談会のようでした。とてもまずいことになったと内心ひやひやでした。私は取り立てて「忠臣蔵」に詳しいというわけでもないし、人物名や地名などかなりインチキをしゃべっている感じがしていたので、他のお客さんから「あんた違うよ、それ」とか今にも恐い突っ込みが入りそうでした。
とりあえずは、江戸城松の廊下で吉良上野介に切りかかった浅野内匠頭を周りの人が「殿中でござる!」というセリフで止めに入ったというところまでは話せました。しかし、好奇心の強いM子さんは「で、その話はどうなるの?最後はどうなるの?」と聞くので端折りながらも仇討ちまで話すことになりました。最後まで「絶対にたくさん間違ってるよ~」と心中おびえながらのことでした。M子さんはとても喜んでくれました。
次に会った時に、M子さんは嬉しそうに報告をしてきました。
M子「この間お見合いしたら、相手の人が日本史マニアの人だったのでウメちゃんから聞いた『忠臣蔵』の話をしちゃった」
ウメ「えー?あのインチキ『忠臣蔵』を日本史マニアに話したの?」
と、私はショックを隠せませんでした。見えないその彼に対して赤面してしまいました。
しかし、世の中不思議なもので、そんなこんなで意気投合した二人はあっというまに結婚がまとまり、今では幸せな結婚生活を送っています。時々二人で歴史探訪の旅に行くのだそうです。
さすがに若槻千夏、昨年の「めちゃイケ!」(フジ)の中間テストで最下位の点数を取って番組最高視聴率33.2%を稼ぎ出しただけのことはあります。
友人のM子さん(OL35歳)と期せずして「忠臣蔵」の話をすることになりました。ある日、我が家の電球が切れてしまったので私は買い物メモに「電球」と書きました。ふざけて「でござる!」も書き加えました。
「電球でござる!」
いいシャレができたと嬉しくなって誰かに披露したくなりました。
その晩は、M子さんとビールを飲みに行くことになっていました。早速このメモをM子さんに見せました。M子さんは私の期待以上に「電球でござる!だって」と言って大笑いをしてくれました。私も一緒にもう一度笑っていたら、M子さんがふと笑うのをやめて私に尋ねました。
M子「これ、どういう意味?」
ウメ「え、だって今笑ったじゃない」
M子「何となくゴロがおかしかったから思わず笑っちゃった」
ウメ「『忠臣蔵』の松の廊下のセリフじゃないの」
M子「『忠臣蔵』?名前は聞いたことがあるけど、どういう話だっけ?」
というわけで、私は「世界のビール」の店のカウンター席でベルギー・ビールを飲みながら、『忠臣蔵』の話を始めました。店は静かだったので私の話が響き渡っていて、まるで私の講談会のようでした。とてもまずいことになったと内心ひやひやでした。私は取り立てて「忠臣蔵」に詳しいというわけでもないし、人物名や地名などかなりインチキをしゃべっている感じがしていたので、他のお客さんから「あんた違うよ、それ」とか今にも恐い突っ込みが入りそうでした。
とりあえずは、江戸城松の廊下で吉良上野介に切りかかった浅野内匠頭を周りの人が「殿中でござる!」というセリフで止めに入ったというところまでは話せました。しかし、好奇心の強いM子さんは「で、その話はどうなるの?最後はどうなるの?」と聞くので端折りながらも仇討ちまで話すことになりました。最後まで「絶対にたくさん間違ってるよ~」と心中おびえながらのことでした。M子さんはとても喜んでくれました。
次に会った時に、M子さんは嬉しそうに報告をしてきました。
M子「この間お見合いしたら、相手の人が日本史マニアの人だったのでウメちゃんから聞いた『忠臣蔵』の話をしちゃった」
ウメ「えー?あのインチキ『忠臣蔵』を日本史マニアに話したの?」
と、私はショックを隠せませんでした。見えないその彼に対して赤面してしまいました。
しかし、世の中不思議なもので、そんなこんなで意気投合した二人はあっというまに結婚がまとまり、今では幸せな結婚生活を送っています。時々二人で歴史探訪の旅に行くのだそうです。